いしゃしゃき

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鎌倉でも民家に普通に植えられている『ひさかき』。普通の『榊(さかき)』とは品種も名前の字も違うらしい。名前のほうについていえば,コンピューターで使える文字を規定した JISX0208 や JISX0213 には採録されていないそうな。ちなみに, 木へんに『令』で『ひさかき』と読むらしい。

この写真は下関市にある旧毛利邸の庭で撮ったもの。毛利邸で馬酔木(あしび)が見頃だというので,母を連れていったのだが,その母に『いしゃしゃき』の木だと教えてもらった。

母が老齢でしっかり発音できなくなったわけではない。どうも山口では『ひさかき』のことを『いしゃしゃき』と呼ぶらしい。つまり方言である。

思えば,草木について母が呼ぶ名前は,鎌倉あたりで耳にするものと違うことがある。カタカナの覚えにくい園芸品種名などはそうはならない。母が子供だった頃から身近にあった草木について,標準名から逸脱することがよくある。

草木の方言名辞典というのはあるのだろうか?

母が健在のうちに,山口県西部丘陵地帯(もっといえばかつての美祢市から厚狭郡域)あたりの草木の名前リストを作っておいたほうが良いかもしれないと,そんなことを思った。

ひとびとが野辺や山に咲く花に興味を失いはじめてから,それらが土地で呼び慣わされていた名前がまっさきにほろんでいる。あと数十年もすれば,野に咲く花がむかしその土地でなんと呼ばれていたのか,だれにもわからなくなるのかもしれない。

ひさかき,椿科
[和名] ヒサカキ
[学名] Eurya japonica
[英名] 不明

OLYMPUS E-1
1: ZD 50mm F2.0 Macro, MF, 絞り優先, F=4, ISO=400, AWB, 中央重点測光
2: ZD 14-54mm F2.8-3.5, MF, 絞り優先, F=11, ISO=200, AWB, 中央重点測光 +0.7EV

毛利邸, 山口県下関市長府惣社町4-10

by melekai | 2006-03-21 22:25 | 九州・山口