「金魚」騒動
娘がいろいろな言葉を覚えてきた。
いまのところ,鳥は鎌倉の空を舞っているトンビも電線で羽を休めているハトもゴミ出し場のカラスも源氏池のカモも,ぜんぶ「ガーガー」である。
電車はと言えば東海道線も横須賀線もぜんぶひっくるめて「しんかんしぇん」である。ものすごい包摂っぷりだ。
魚はと言えば,東急ストアに並んでいる鮮魚も源氏池に泳いでいる鯉もバスタブに沈められている魚型の滑り止めシートも,なんでも「きんぎょ」である。
まぁ一歳半ならこんなもの,といちいち訂正しないことにしている。源氏池のほとりで大きな鯉を指差しながら「きんぎょ,きんぎょ」と娘が騒ぐと,「あぁ。大きなきんぎょだねぇ」。スーパーに並べられた鮮魚を指差しながら「きんぎょ」と娘が言うと,「あぁ。美味しそうなきんぎょだねぇ」。たとえ周囲から「???」な視線を投げつけられようとも,それが包容力のある男親の態度ってもんである。
先日のこと。風呂から素裸であがり,リビングで肌着を探していた。先に風呂を済ましていた娘がたたたっと駆け寄り,僕の股間を指差して一言。
「きんぎょ!」
「くじらだろっ!」
それを聞いていた嫁,爆笑。
「あたし,おかあさん仲間に言っちゃいそう...」
暖かい家庭団欒のワンシーンである。
by melekai | 2006-09-13 21:45 | 親ばか